下津井鉄道廃線跡サイクリング

2023年5月3日

以前から行きたいと思っていた「下津井鉄道廃線跡」に嫁の実家へ帰省前に岡山へ立ち寄り走ってきました。

唱和四十七年三月茶屋町~児島間の廃止に伴い、廃線跡地は市有地として自転車道・遊歩道として整備され、利用されている。ルート上2・3か所、迷う場所がありましたがなるべくわかりやすく説明しています!

合計距離: 30.47 km
最高点の標高: 60 m
最低点の標高: 1 m
累積標高(上り): 434 m
累積標高(下り): -434 m
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★下津井鉄道由来★

明治41年 四国の玄関口として繁栄してきた下津井が宇野線・宇野-高松航路の開通によりさびれていくこととなり、下津井・丸亀の住民が旧金比羅に軽便鉄道を計画し、明治43年 期成同盟会を結成 当時の鉄道員に免許申請する運びとなる。

翌年八月に下津井軽便鉄道(株)を設立し大正二年十一月、茶屋町~味野町間(14,5km)、翌三年三月味野町~下津井間(6,5km)を敷設開業する。以来 全線廃止となる平成二年十二月までのおよそ八十年間の間、地区民の貴重な足として、また 後年は全国であまり例がないナローゲージ(狭軌)で鉄道マニアの人気を集め愛された。

JR茶屋町駅から少し南へ行ったところに立体の駐輪場がある。駐輪場が建っている場所が廃線跡。その右横に並行して道があるのでそこがスタート地点になります。南へ進んで行くと車止めがありその先には桜並木の道が続く。 

桜のトンネルです。桜の時期に走ったら気持ちいいでしょうね♬

中庄から流れる川を渡る橋のすぐ先で吉岡川と合流して倉敷川となる。橋の中間地点にバルコニーが設置されているところを見れば鉄道時の橋とは違い、後から架け直した橋だろう。橋脚部分は鉄道時のままなのかもしれない。 

基本的には車止め・歩行者の看板の方へ進めば迷うことがない。

500mごとに看板が設置されている。茶屋町駅からの距離。走っているといつの間にか無くなっていた。面倒になったのか(笑)

この辺に1つ目の駅天城駅があるハズなんだが・・・廃線後、40年近く経つとスッカリ跡形ないね。後で調べたけど右の赤い屋根の奥に天城駅の駅舎があったらしい。

普段は自転車のコンディションなどわからないが今日だけはフロントの調子がすこぶる良い感じがする。なんかリズムよくショックを吸収してくれている感じがして気持ちよく走れる。

自転車歩行者専用なので気持ちよく走れる。後ろから車が来ない・路駐を気にしないだけででもかなり精神的に楽です。

2つ目の駅【藤戸駅】ここには当時のプラットホームがそのまま残されていた。

色褪せて駅名が読み取れず困ってると近所のオジサンが居たので聞いてみたら藤戸駅で間違いなかった。オジサンが大阪からですか?と聞かれなんでわかるんや?と思えば大阪弁なんですよねw 40年大阪弁しか知らないのでこれが自分の標準語だと思っているからわからないけど聞き慣れない人からすれば独特は関西弁はすぐにわかるんですね。 

さすがは鉄道廃線跡だ。基本的に真っすぐで起伏もあまりなくとても走りやすい。鉄道遺構など見るモノも多く、普通のサイクリング道をただひたすら走るより5万倍楽しいです♪ 

住宅の壁にハマった特急バス。どーしたんだ!?

県道と並行する。どう見ても歩道としか思えない道ですが車止めを目印に進む。

ここが1つ目の迷うポイント

普通なら真っすぐ進んでしまいがちですがココは右折する。真っすぐ進んでも同じ道へ出ますが横断歩道など渡ったり少し危険。下電廃線跡を検索するとほとんどの方がココを右折するように紹介しています。

高速の下を通る。 

しばらく走るとまた県道に出る。ココも同じように車止めの方へ

2つ目の迷うポイント

県道から離れるポイントは画像の清掃車が停まっているところを斜めに入る。「内海清掃南倉敷リサイクルセンター」が目印。 

しばらく進むと右手に大池が見える。大池を過ぎると橋がある。この橋の橋脚部分は当時のモノだそうだ。橋を過ぎると正面にピンクの建物が見える。

ココが3つ目の迷うポイント

ココを左折して少し下るとすぐに「稗田西」の信号があるので反対側へ渡る。

左折して少し下り「稗田西」の信号のところで振り返ったみたところ。ピンクの建物は「anan」と言うカフェ。

稗田西の信号を渡り少し下ると斜めに入る道がすぐにある。ココを斜めに進む。歩行者専用の標識が目印

稗田駅に到着。途中の天城福田駅はまったく跡形すら残っていなかった。稗田駅跡の正面に公園があり、トイレもあります。

続いて柳田駅。少し前からジョギングしている人に抜かれたり抜かしたり・・・なんだかんだ5kmほどは一緒に走っていたんじゃないですかね~ よー走るわ。

正面の歩道橋を渡ります。またジョギングの人に追いついた。降りて押しましょう!

青い短いアーケードが見えてくれば児島駅も近い!その前に児島小川駅も見当りませんでした。

正面の「大正橋」を渡る。大正橋を渡って道なりに進むと・・・

正面の白い建物が下電児島駅

児島駅に到着です!ココから先の廃線跡は『風の道』という名称で遊歩道として整備され地元の方の生活道路、散歩道として活躍しています。旧児島駅舎内から続いています。ココがスタート地点

下津井までの6.5㎞です。駅舎内にオジサンが自転車を整備されていたので「写真いいですか?」と声をかけると快諾してくれた。ココでもまた、大阪からですか?と聞かれる。

その後色々お話を聞かせて頂きとても貴重な情報もいただけた。7月半ばに駅舎内でレンタル自転車を開始されたそうです。普通の自転車・電動アシスト付きの自転車までレンタルしております。

オジサンに「サイクリングウォーキングロードマップ」を頂いた。読むとこの廃線跡の迷いそうなポイントが大きく載っておりそのポイントは拡大図までついてわかりやすく掲載していました。

事前に調べなくてもこのパンフがあればなんの心配もいらないですね。児島駅舎にたくさん置いていました(無料)倉敷市観光客誘致協議会と言うところが発行していますので児島駅でなくても周辺の駅に置いているんじゃないでしょうか。

マップにはサイクリングロードの詳細図のみならず沿線の観光スポットや廃線跡の見落としそうなスポットまで詳しく掲載されていました。各駅間の距離も掲載しています。

オジサンにお礼を言って出発進行です!ココからは未舗装になりますが地面は固いので僕の細いスリックタイヤでもまったく問題なし。ロードのタイヤでもおそらく問題ないでしょう。

テキトーに読んで下さい♬

コチラは架線柱までシッカリ残っていました。

まさに廃線跡です。カーブもとても緩やかです。サイクリング道と言っても近隣の住民の方の大切な生活路として使われています。

キョロキョロ色んなモノを見ながら楽しく走っているとアッと言う間に備前赤崎駅に到着。児島駅から1.3kmです。1分停車します~ 次の停車駅は「阿津~♪ 阿津♪」と言っても500m先です。

天気はあまりいい事無いけどホンマ走りやすくていいサイクリングコースです。正面には鷲羽山ハイランドの観覧車も見えてきました。

あらら・・・っ。サイクリング道が・・・左に曲がって横断歩道を渡るらしい。車もまったく来てないし・・・ 行っちゃえ!*良い子はマネしないように!

少し進むとまた・・・車も来てないし・・・行っちゃえ! *良い子はマネしないように!

阿津駅」に到着です。阿津駅までの500mに2回も道が途切れたり・・・児島駅のレンタサイクルのおっちゃんが阿津駅近くに「赤穂の井戸」があるからみて行け!と言ってたけどどの辺やろうか。 

さっき頂いたパンフ見たら少しだけ行き過ぎてたのでバックしたらサイクリング道から少し入ったところにそれらしきモノが見えた。

深いかな?と思い覗きこんだらすぐそこまで水がたまっていた。

赤穂の井戸

「赤穂浪士の討ち入りに参加しなかったものの何割かは、倉敷市児島阿津周辺に流れてきた。コレは大石内蔵助の母方の祖父が、児島の下津井城主・池田由成で、内蔵助の配慮により、浪士たちは32000石の池田家を頼った。具体的に移住先の屋敷跡は伝わってないが彼らが掘った井戸(赤穂の井戸)が残る」

コレがおっちゃんに貰ったパンフレット。

阿津駅からは山間部エリアに突入。長ーい登りの区間もあるけど基本的にギアチェンジは不要なほど。ママチャリでも登れるかも。電動アシストの自転車なら登り坂だと気がつかないかも?

おー!気持ちいい♪ 瀬戸内海の海が見えるやんか!コレで青い空なら言うこと無いんですけどね。

琴海(きんかい)駅に到着! 阿津駅から1.3km

琴海駅のホームから見た眺め。大畠漁港が見える。風景はいいけど当時この駅を利用する人はどうやってこの駅まで登って来たんだろうか?

琴海駅から900mで鷲羽山駅に到着!鷲羽山までの登山道もあり。トイレもあります。

鷲羽山駅からは瀬戸大橋も見えます。眺めいいなぁ~ この橋が出来ることにより多くの観光客が流れてくると思ったが結局は下津井に人が流れてくること無く全線閉鎖に追い込まれることになるは。

ウッドデッキまで完備されていますw 写真の男性は鳥取県から来たそうな。去年、自転車をはじめられてサイクリング道を走ったのは今回で初めてだそうだ。初めてのサイクリング道でコレだけいい場所を走ればもっと自転車にハマるんじゃないかな?自転車の楽しみがわかってこれからも続けていって欲しいですね。

鷲羽山駅からは下り♪下り♪ 漕がずにスイスイっと。ココは横断歩道を渡ってオバさんが立っている方へ進む

すぐにまた未舗装になる。

緩やかな下りでまったく漕がずに東下津井駅に到着。 あと1つか・・・ 楽しいコースなので残念です。

終着駅「下津井駅」を目指して! 直線が気持ち良すぎ~♪

ユルーイ坂なので漕がずに行けるけど道が悪いです。

前方から来たら見えにくいので注意

のーんびりした道がいい感じです。

ココを抜けると・・・

終点の下津井駅に到着!ご乗車ありがとうございましたぁ。

フェンスの奥には車両が保存されています。これらの車両は「下津井みなと電車保存会」の方がたの手によって整備・保存されているようです。 

駅のまわりにはいまは何も無いですが当時はどんな駅だったんだろうか。当時はこの少し先の下津井港~四国の丸亀までフェリーが運航されていたそうです。四国からの荷物などもこの下電が倉敷方面に運んでいたんでしょうね。いまとなっては瀬戸大橋をトラックで運んでいる。コレも時代の流れなのかな・・・

漁港に寄ってみた。ココからはどうやって帰ろうか。来た道を戻るなんてオモシロくない。鷲羽山の方へと進んで児島駅に抜けよう。

鷲羽山展望台の近くまで来ておきながら寄るのを忘れてた。展望台入口付近から一気に下り児島駅へ。

児島駅から茶屋町まで輪行して茶屋町へ戻る。近くにYAMADAがあったけどココはコジマやないとアカンやろw

輪行する予定は無かったけど輪行袋持って来てて正解でした。茶屋町で車に積み込み倉敷市内でうな重を食べる!コレがまたウマイ。汗を流したあとの食事は最高やね。食事の後と言えば・・・

やっぱコレでしょ。 汗流さんとね。

天然温泉 蔵のゆ」岡山県倉敷市大島121-1 年中無休 朝10:00~深夜0:00まで金・土は深夜1:00まで  入浴料金は大人410円~ めちゃ安い。

さっぱりしたところで嫁の実家に急いで帰ります。6時には焼肉屋を予約しているから遅刻する訳にはいかないので。

すごく楽しいサイクリング道だったのでアッというまだった。もう一度、ココまで来てまた走りたいと思うほどいいサイクリング道だった。行かれていない人はぜひ!オススメ出来るコースだと思います。

自転車に慣れていない人は後半の「風の道」児島~下津井間の6.5㎞でも十分に楽しめます!旧児島駅にはレンタサイクルもあるので近くに観光に来られたついででも気軽に走れると思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。